クリスタルワークに使用しているピン、ワイヤー

Date
2022.12.26
Category
blog

こんにちは。

もう年の瀬ですね。11月にお店をオープンさせてあっという間です。来年はもっと皆様に知っていただくべく活動をしながら、沢山の方々により良い照明をお届けしたいです。

今日は修理の中でクリスタルが付いている照明には欠かせない修理パーツ【ピン、ワイヤー】について。

昨今では簡略化された鉄やアルミのピンなどもありますが、当店では真鍮のピンやワイヤーを使用しています。モダンなクリスタルシャンデリアやフレームがシルバー色のシャンデリアにはクロムやニッケルのピンやワイヤーを使用しますが、今のところ当店では扱う予定がありませんのでまたの機会に。

まずは「真鍮ワイヤー」です。

いくつかの太さを用途に応じて使い分けますが、クリスタルを繋ぐ/留める、配線とフレームを縛るなど色んな使い方があります。クリスタルでは主にチェコ、フレンチ様式でよく使用します。

真鍮を細くしただけの物なので、古いシャンデリア、クリスタルを使用していないタイプの物でも使われていたりします。

古いものを直す際はフレームに合わせて溶剤を使い酸化させて使っています。

次は「Tピン」と呼ばれる片側の先端が丸くなっているピンです。

これはアクセサリーでもたまに使用されているのを見たりします。

専用のペンチで曲げたり、丸めたりしてクリスタルを繋いだりしています。

このピンは使われている頻度も高く、フランス、イタリア、スペインなど様々な国のシャンデリアで使われています。

アメリカでもこのピンを使っているシャンデリアが沢山あるよと思う方もいると思いますが、戦勝国であるアメリカには戦後沢山の国から安く物が輸入されていたので、アメリカにそういったものが多いだけでアメリカで作られていたわけではそもそもありません。

たまにアメリカで買い付けたからmade in USAだよと言っている方がいたりしますが、そもそもその考え方は古いものには当てはまりません。

話が逸れました。

次は見た目も華やかで見たままの名前で「リボンピン」です。

両サイドの細長いピン部分をクリスタルの穴に入れて繋いでいきます。柔らかいのでクリスタルに通した後、抜けづらいようにペンチや指で曲げていきます。

主にイタリアやフランスなどのグレープ型や洋梨型、ケーキ型などで使われています。

このタイピンと呼ばれているピンと合わせて使われていたりもします。

こんなピンやワイヤーを用いてクリスタルワークを行っています。

ただ買い付けたシャンデリアのクリスタルを洗浄したり、ピンやワイヤーを絶対に取り替えないといけないわけではありません。むしろそんな面倒な事をしているお店の方が少ないです。面倒だから全てクリスタルを取って販売していたりも。そのお店によっていろんな理由で直す直さないあるかと思います。

ただわかる人が見れば、『あ、このシャンデリアピンが伸びているなー。』『ワイヤーが切れそうだなー。』『ワイヤーが切れているけどそのままだなー』なんて思われたりもします。

可能であればそのシャンデリアのあるべき姿(あるべき姿は1つではありませんが)にして使っていただきたいですね。

それではまた。

Lighthouse Light(ライトハウス ライト) 南