こんにちは。
やっと暖かくなってきましたね。
お散歩日和が続いて嬉しいです。
さて、今回はシャンデリアの様式についての第三弾です。
修理風景としてblogにも取り上げている Marie Theresia(マリアテレジア)についてお話しします。
この名称はオーストリアの女帝だったマリア・テレジアが当時の職人に命じて作らせた事に由来しています。
当時、占領下にあったチェコスロバキアの工芸品であるガラス細工をシャンデリアに起用し、宮殿などに付けられていました。
その後、女帝の娘であるマリーアントワネットがルイ16世と結婚する時にこのシャンデリアをフランスに持っていったところ、「時代の最先端のものを身に着ける王妃が持っているもの」として大流行になった、という説があります。
現在のチェコで作られたガラスを使用し、鉄に金メッキを施したアームをガラス板で挟み込み、支柱部分にも筒状のガラスをはめ込み、フレーム全体がガラスで覆われているのが特徴です。
華奢なフレームが全てガラスで覆われているので全体的に煌びやかでありながら重厚感も溢れている為、比較的大きなクリスタルを使用します。
また見上げた時に中心が一番長く、ガラス皿が付いているアームの先に向けて次第に短くなるようにクリスタルの長さも調節してあります。
因みにこのシャンデリアと関連しているものとして、マリア・テレジアの娘の名前が付けられた(アントワネット)というシャンデリアもあります。
こちらは金属のフレームを無くし、シャンデリア全体がガラスのチューブで出来ているとても繊細なものとなっています。
当時の流行りや思想だけでなく、人名までも照明に反映しているのは面白いですね。
ではまた。
Lighthouse Light(ライトハウス ライト) 南