Jielde / ジェルデ 修理依頼|藤沢のアンティークショップ|

Date
2023.04.05
Category
blog

こんにちは。

今日はお客様からの修理依頼があったジェルデのフロアランプについて。

Jieldeとは ー 1950年にジャン・ルイ・ドメックによって設立されたフランスを代表する照明メーカーの一つ。Jean-Louis Demecqのイニシャル”Ji eL De”を取って”Jielde(ジェルデ)”と名づけられました。ジャンは従来のランプが断線しやすく何度も修理しなくてはいけなかったことに着眼。特に配線が壊れやすかった為、配線のないジョイントをデザインすることでその問題を解決しました。ファクトリーなどのワークスペースで使用されていましたが、今ではデスクランプ、フロアランプのスタンダードアイテムとして、さまざまなシーンで用いられています。

今回はフロアランプの電気が点かなくなってしまったので修理して欲しいという依頼。たまに点灯するが、点かないことが多いそうです。「どこかで接触不良かな?」と思いました。

修理でのお客様のご希望は下記の点。

・電気が点くようにして欲しい。

・配線はできる限り交換せずにやって欲しい。

以上の点です。

現状は配線にフレンチコードが使われていて、ベースの下で日本のコードと結線されていました。コンセントも日本の物に交換されていました。

まずはどこで接触不良が起きているのかを探ります。

ソケット、スイッチ周りは問題なかったので、アームのジョイント部分を探ります。

上でも少し書きましたが、ジェルデはアームのジョイント部で断線が多かったことに着目し、配線の代わりに金属製のリングをかませ、2つのリングが回転する事で電気を通す仕組みを作り、配線が無く自由自在に回転するランプを開発しました。このジョイント間には配線が通っています。

このジョイントの間に真鍮製のリングが入っていて、これが接触することで通電します。今回はここのバネっぽくなっているリングが「少し延びているんじゃないかなー?」と思いここも調べてみます。バネの張りを手で調整し、油汚れが付着しているので綺麗にします。全部で5箇所あるので全て綺麗にしていきます。

またベースの下でフレンチコードと日本のコードを結線している部分で、銅線が露出している箇所を発見。これは危ないです。

邪魔な部分をカットして、綺麗に繋ぎ直します。

修理完了です。

結果から言うと、アームで一番緩いジョイント部分を綺麗にして、真鍮リングのバネを調節したら電気は点きました。しかし今後同じパターンで電気が点かなくなる事も考慮してお客様に説明の上、全てのジョイント部分を開けてクリーニング&調整しました。

今回は上に書いたような所だけで点灯するようになりましたが、モノによってはアーム間の配線が断線してしまっている、ソケットやスイッチが劣化で壊れてしまっているなどの症状もございます。

電気が点かない壊れてしまっている照明ございましたら、ご連絡ください。

それではまた。

Lighthouse Light(ライトハウス ライト) 南

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